

使いたくなるもの。
それを目指して作りました。
使いたくなるという気持ちは、すごく大事なものだと考えています。
例えば、新しい食器を使いたいから少し料理を頑張れたり、 気に入ってるコートを着たいから寒い日も楽しく外に出かけられたり。
コースターで言えば、いつもより少しだけ気分良くコーヒーが飲めたり、淹れる頻度が少しだけ増えたりすればいいなと思っています。
というものの、コースター自体は絶対にないといけないものではありません。何かを飲むときにコップ1つあればそれで十分です。
そこに
使いたいという気持ち、いつもより美味しく紅茶を飲めたかもと感じるなら、コースターも価値あるものに変わってくると思います。 コースターの価値はどちらかというと、気持ちや雰囲気、そういった心や感情の近くにあるのかもしれません。
だからこそ、ただパイナップルの素材を使っただけのコースターで終わるのはあまりにももったいない。 今回作ったコースターは
楽しさの一部になれるよう、雰囲気や可愛さなどのデザイン、加工方法、そのどれもが完成度が高い水準で出来上がっています。
何をそこまですごいと言うのかというと、
固さの中にあるふっくらとした手触り。 しかもそれを
コースターの上部だけに表現していること。
底部までふっくらさせるのであれば、一気に加工難易度は下がりますが、バランスが悪くなりコースターとしては成り立ちません。そして何より美しくない。 極めつけにはこのコースターのために作った
パイナップルのロゴの版押しがそっと主張するアクセントになっています。
どれだけコースターに詰め込むんだと社長から言われるほどに仕上げました。
そんな最高のコースターですが、
ただ1つ、欠点を上げるのであれば。 作り込みが過ぎて、本来このお値段で販売できないということ。本当にギリギリのライン。 今回の製作分が終われば、販売終了または値段を上げて改めて販売になるかと思います。
いつかどこかのカフェやレストランに行った時、ふと出てきたコースターが パイナップルコースターだったらいいなと、密かな願望を抱いています。
もし置く方はご注文のときでもいつでも良いのでお店のお名前をお教えいただければすごく嬉しいです。
このコースターを通してパイナップルの素材の良さ、そして私達のパイナップルにかける情熱が少しでも届いたなら幸せです。
一緒に使えるようにと作った
タンブラーも良ければお願いします。
■新しい挑戦をすること
お財布を作っている企業としても一個人としても、
環境と生きるということは大きな命題となっています。
SDGs――持続可能な開発目標と呼ばれる世界中で達成しようとする目標に、大手のブランドが、企業が、率先して手を挙げていく。
私達はどうだろうか、今を生きるのに必死になっていないだろうか。もちろん必死であるべきだけど、だからといって今を疎かにしてはいけない。 企業としても、一人間としても、遺すことも考えて生きていきたい。そうやって先にも続く何かを遺せる人や企業でありたい。
それじゃあ、本革のお財布を作る私達には、何が出来るのか。
そう考えたときにすべき第一歩は、
革製品を作る者として、革を離れること。 皮は寒さを防ぐためのものとして始まり、長持ちするようにと皮は革にするための鞣(なめ)すという加工技術が生まれ、衣服や革製品として身の回りに溢れるようになりました。 そして今。長年の技術が積み重なって、新しい革といっても差し支えないほどの質感とともに登場しました。
使うものを1つエコに変えていくこと、まずはそこからだと考えています。 最近はじまった、エコトートの流れにしてもそうですが、環境に配慮した活動が、国としても、一個人としても広がっています。

